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WILD HYBRID

40歳から第2章の人生をスタートしたGID(FtM)の航海日誌 

2024/09/20  [PR]

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  • :2024/09/20/05:47

2013/01/10  カミングアウト 病院編

去年の末から今年にかけて書いたけど、初の病院って気が重い。
『女』と思いっきり記載してある保険証出さなきゃならないので。
しかもこっちが寝込んでたりすると、髪ぼっさぼさのヒゲぼーぼー(爆)。
まぁ大して濃くないヒゲとは言っても、さすがに1週間剃らなきゃそれなりに汚らしく目立つわけで。

本当なら問診票と一緒に保険証出したいところなのに、まずは保険証なんだよね。
ただ、ここまで嫌がりはしているけど、少し安心して欲しいのは、保険証出して「ご本人様ですか?」的なことを訊かれたことは(僕の場合は)今まで一度もない。
今の自分が多少なりともパスしてないとは考えにくいので、GIDの認知度も多少は広まって、『外見=あからさまに男、保険証=女性』で察して配慮してくれているのだろうか?

僕は、最初に書かされる問診票について、カミングアウトの機会だと思って書くようにしている。
伝えるのは煩わしいが、伝えておけば後々精神的に楽なのだ。
見た目が男なのに保険証が女性になっていることも、後から突っ込まれなくて済む。
受付で話し、また医師に会って話し・・・と何度も手間もかけずに済む。
まぁざっとしか目を通してもらえないと記載に気づいてもらえないこともあるが・・・。

だから僕は、あえて目立つように『性同一性障害』ということと『ホルモン投与中』であることは書くようにしている。
口頭で説明するよりは、書面の方が伝えやすいしね。

とは言っても、性同一性障害に対して、医師の全てが理解しているわけではない。
そこのところは、ある意味こちらが一歩冷静にならなきゃならない時もある。
以前、整形外科に行った時、若いドクターに『それで、いつぐらいまで注射はするの?』と言われたことが一度だけある。
いつまでと言われても、基本一生なのだが、基礎知識のないドクターにはその辺りが分からなかったらしい。
仕方のないことだ。

しかしそんな体験も過去一度だけだし、基本、あまりドクターの方からそこに触れてくることはない。
必要があれば触れてくるだろうけど、必要が無い場合がほとんどだから、触れられたことはない。

ああ、そうだ、もう一度だけあるかな。
それは悪い思い出ではない。
ホルモン注射をしている以上、血液検査の数値がどうしても男性基準になる。
しかし僕は保険証が女性なので、検査結果は女性基準で記入される。
項目によっては男性と女性で基準値の違うものがある。
以前ドクターが「この数値は高いけど、これはホルモン治療の影響だね」と説明してくれたことがあった。
僕は特にヘマトクリット数値が高い(多血症気味)ので、ドクター(男性)がそれを見て「僕も若い頃多血症で、よく血を抜いていたんだよ」と笑いながら話してくれた。

そんな程度かな、GIDに関係することで話を振られたのは。

そういえばこの間、新しく移設したジェンダークリニックに行った時、薬が出たので調剤薬局へ行ったら初めての体験をした。
そのジェンダークリニックと薬局とが提携していて話が通っていたのかもしれないが、問診票(みたいなもの)にGIDであることを書き込んだら、薬剤師が来てこんなようなことを言ってくれたのだ。
「領収証は保険証の名前でしか出せないんですが、処方の宛名はご希望のお名前で出せますよ」
要するに通称名で処方してくれるということだ。
ジェンダークリニックのドクターの配慮なのか、薬局の配慮なのか、それとも理解が浸透してきたのかは分からないが、少しずつ社会も変わってきてるのかなぁと感じた。

病院に行くのは毎回それなりにプレッシャーはあるけど、毎回居心地の悪い思いをするわけではない。
問診票でカミングアウトをしてしまったら、後は野となれ山となれ、だ。
GIDであることは、多少珍しいことかもしれないけど、決して悪いことじゃない。
これからも自分の中のプレッシャーと闘いながら、堂々とカミングアウトして、堂々と医療を受けていきたいと思う。

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