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WILD HYBRID

40歳から第2章の人生をスタートしたGID(FtM)の航海日誌 

2024/09/19  [PR]

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  • :2024/09/19/05:44

2008/06/30  産婦人科

もう相当以前から、産婦人科には通っていた。
病院は違うが、古くは高校の頃からだ。
 
昔から、量の多い少ないの差はあったが、不正出血というものに悩まされてきた。
最初は、癌などの病気ではないかと考えて怖かった。
初めて行った時は、性別云々以前に、思春期という年齢もあってかなり抵抗があった。
 
今でこそ不正出血でも医者はちゃんと相談に乗ってくれるが、めぐり合わせが悪かったのか、僕の時は内診して癌検査してなんでもないと分かると「病気じゃないから大丈夫」と何の治療もしてもらえなかった。
 
病気じゃなくても、ひどい時には月の半分以上の期間、生理用品をつけてなければならないなんて時もあった。
うっかり何もつけていないと、鮮血が出た時などはジーンズの表側まで血が染みてくることもあった。
 
その都度、病気が怖かったり、なんとか治して欲しくて、病院を変えたりしたのだが、治療をしないどころか原因を突き止めようともしてもらえなかった。
某大学病院では、ロクに診もしないで止血剤をポンと出されて終わり、なんてこともあった。
 
生理はただでさえイヤだ。
しかも、生理じゃなくても血が出るなんて、やりきれない。
苛立ちに、自分の下腹を何度も殴りつけたこともあった。
 
30歳を過ぎてから、ようやく真剣に診察してくれる医師にめぐり合った。
結局、ホルモンバランスの悪さと、ストレス、そして排卵出血が人より多いのだろうという結論に至り、ホルモンバランスを整えるため、2種類のホルモン剤を数ヶ月間飲むことになった。
不正出血の症状が出るとその薬を飲む、という治療を繰り返した。
 
ところが、自分の性別に対しての考えがハッキリしてくるのと同時に、その薬を飲むこと自体が苦痛になっていってしまった。
なんと言っても、飲んでいるのはピルとプレマリン。
つまり、女性ホルモンだ。
ピルを飲んでいる間は身体が妊娠状態に近くなるし、プレマリンはMtFの人が飲んだりもする女性ホルモン剤だ。
願いと逆行した治療をせざるを得ないことが、苦痛でないはずが無い。
 
月ごとに苦痛が大きくなり、苦痛が大きくなるのと比例して、薬を飲んでも不正出血が抑えきれない状態になってきた。
ある時、医師に相談した。
「いっそ生理を止めるとか終わらせることは出来ませんか?」
医師は、出来ないこともないが、本来は病気の治療として行うことで、女性ホルモンの分泌を薬でブロックして生理を止めた場合、一気に更年期障害の症状が出てくるので、そちらの方が心配だ、と言った。
その時、僕は初めて医師に自分の心の性別をカミングアウトした。
 
医師は一瞬戸惑っていたが、それでも、話してくれてよかったと言ってくれた。
それなら確かに女性ホルモンを飲むことは苦痛だろうし、不正出血は精神的なものもあるから、その薬を飲むことによって多大なストレスがかかるならかえって意味が無い、とりあえず止血剤を出すから、出血があった時はそれを飲んで、出来ればそういった相談に乗ってくれる専門の病院に行ってみた方がいい、と薦めてくれた。
 
結果的には、その医師の言葉が、僕が動き始めるきっかけにもなった。

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