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WILD HYBRID

40歳から第2章の人生をスタートしたGID(FtM)の航海日誌 

2024/09/19  [PR]

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  • :2024/09/19/05:40

2008/07/01  友人のアドバイス

前に、僕はセクマイの友人や仲間がいないと書いた。
でも、30歳ぐらいの時、ネットで知り合った女性が1人だけいた。
 彼女はレズビアンだが、TSやTGなどの知り合いもそこそこいる。
 
ちょうど婦人科の(女性)ホルモン治療を打ち切った頃、僕はネットでFtMや(男性)ホルモン治療のことを調べ始めていた。
とは言っても、周囲に知り合いはいないし、堅苦しい医学用語が並んでいるページや他人のブログでは今ひとつ具体的な感じがつかめない。
 
それまで、僕は、男性化するということは性転換手術を受けるという方法しか無いと思っていた。
ところが、ホルモン治療は、注射を打つだけである程度の男性化が望めると言う。
しゃべると「え?」という目で見られる嫌いな声も、個人差はあるものの男性に近い声に変わると言う情報を知って、希望の光を見たような気持ちになった。
 
だが、その男性化というのも、どの程度どうなるか、ということが詳しく分からない。
 
そりゃ出来ることなら完全に男性化したい。
が、そこまで望むならやはり手術は必須になってくる。
金銭的な問題もあるし、年齢的にも正直ムリを感じる。
そして、手術までしたところで、女性らしい骨格までは変えられない。
印象というものは、意外とそんなところから違和感を覚えるものだ。
どこまで身体をイジクっても、完全に男になれるわけじゃない。
 
だとしたら、ホルモンでどこまで男性化するのか。
声が変わり、毛が濃くなり、ヒゲが生え、筋肉質になり、その先はどうなるのか?
 
僕は、趣味でスノーボードをやっている。
趣味と言えばそれまでだが、一度命まで捨ててしまおうかと思った時、没頭することで命を救われた、唯一の生き甲斐だ。
一緒に行く男の仲間(若干1名)もいる。
 
始めた頃、僕は滑り終わった後の風呂がイヤで、汗だくのままウェアだけ脱いで、インナーは着替えもせずに帰っていた。
風呂=大浴場で、当然入るのは女風呂だからだ。
子供の頃から銭湯や大浴場が嫌いで、修学旅行などでやむを得ない時以外、一度も入ったことがない。
友人と温泉旅行などに行くことがあっても(滅多に行かなかったが)、自分だけは内風呂で済ませた。

そんな僕に付き合って、仲間も風呂に入らないで帰っていた。
しかし、40も超えたオッサンとしては、風呂も温泉も大好きなはずだ。
 
僕の勝手な好き嫌いに付き合せるのが可哀想で、ある時期から僕は風呂に入るようになった。
「大手を振って女風呂に入れるぜ♪」なんて開き直って言ってはいるが、実際には非常に居心地悪いし、目のやり場にも少々困る。
それでもスノーボードでヘトヘトになり、その後冷えた身体に風呂は必要だ。
 
ホルモンを打ったら、その風呂にも入れなくなるのだろうか。
手術まで行かなきゃまず男風呂には入れないわけだし、その上女風呂まで入れなくなったら、また仲間に不自由をかけなきゃならなくなるのだろうか。
ハタが聞いたら笑うような悩みかもしれないが、当の本人にとっては結構深刻な悩みだったりした。
 
そんな折、冒頭の友人と話す機会があって、そんな話をポロッと口にした。
すると彼女は笑って言った。
「別にホルモン打ったって胸がなくなるわけじゃないし、アレが生えてくるわけでもないし、大丈夫よ、お風呂ぐらい。そりゃあんまり男っぽくなってたら多少は驚かれるかもしれないけど、あるものあるんだし、ヒゲだって少しぐらい濃い女性はいっぱいいるんだから問題ないわよ」
 
実際本当にそんなんで大丈夫なのかは分からないが(汗)、とにかく可能性がゼロになるわけじゃないんだ、と分かってホッとした。
喜ばしいことではないが、それと同じぐらい、僕の性別のことが原因で仲間に不自由をかけるのも僕はイヤなのだ。
 
それ以上詳しいことを知ろうと思ったら、もう自分で直に聞くしかない。
最終的に彼女のその言葉に背中を押され、ついでにジェンダー外来のある病院を教えてもらい、僕はついにクリニックの初診予約を取った。

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