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40歳から第2章の人生をスタートしたGID(FtM)の航海日誌 
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週末、市長選挙があった。
政治だなんだ、偉そうにブーブー言うなら投票しなけりゃ言う資格はないと、選挙は必ず行くようにしてる。
そんな習慣もあって、市長選挙へ出かけた。

近年、選挙では、ちょっとドキドキする。
選挙もまた戸籍(住民登録データ)に絡む事柄なので、ひともんちゃくあったら面倒だなぁという理由から。
今のところ何か言われたことはないが、今回は少々考えさせられた。

送られて来る投票用紙には、性別の記載はない。
だからそれはいいのだが、その用紙を持って会場に行くと、まずは台帳との照合が行われる。
そこに何がどう書いてあるのかは知らないが、もし性別が書いてあるのなら、パス度が上がっている場合は何か言われる可能性が無きにしも非ずなのだ。
今回僕は何も言われながったが、問題はその後。

台帳のチェックが終わるとチェックを入れた投票用紙を返され、それを持って次の係りの人に渡す。
その人は用紙を受け取って、機械で記入用紙を発行する。
その記入用紙を発行する際、押すボタンは2つあって、『男女』で振り分けられているのだ。

過去の選挙がどうだったのか、僕はあまりよく見ていなかったので覚えていないのだが、今回その係の人は『男』のボタンを押して用紙を発行した。
その時点で、おそらく台帳と数が合わなくなってるはずだ。
投票所は(夜だったため)あまり人もおらず、係員の人が静かに鎮座している状況だったし、そこでとても「あの・・・それ間違いです」とも言えず、僕はそのまま用紙を受け取り、投票をした。
投票用紙に自分の氏名を書くわけではないから、その票が無効になるということはおそらくないとは思うけど、パス度が上がると病院だけでなくそういう場面でもいろいろ配慮がいるのかもしれないなぁと感じた。

今回はたまたまそれ以外何も起こらなかったが、たとえばもし台帳に性別が記載されているとしたら、(記載の性別と見た目の性別が違うために)他人の投票用紙で投票に来たというあらぬ誤解を受ける可能性もないとは言えない。
その場でそういった面倒くさい問答をしたくなければ、投票用紙に付箋でも貼って、『性同一性障害です』と間接的にカミングアウトした方がいいんだろうか?などとも思った。
(台帳にどんなデータが記載されているかなど、詳しい人がいたらぜひ教えて下さい)

本音を言えば、なぜ記入用紙の発行が男女という性別の区別で分けられているのか(用紙に差はないと思うので、向こうのカウントの都合だと思うが)、それ自体が疑問でありナンセンスである。
ただ、それを言っても始まらない。
現時点ではそういった国のシステムなのだから、この国に住んでる以上は仕方がない。
ともかく現状、現実ではそうなっているんだし、規格外である自分がそれに対応していくしかない。

今は徐々に男女以外の性別も認知されてきていて、いずれはやり方そのものが変わっていく可能性もある。
戸籍変更までしていれば特に問題はないのかもしれないが、現在の時点で、治療中(特にパス度が高い場合)だと、思わぬアクシデントに遭う可能性もあるってことを書いておきたい。
だから現場で自分が面倒くさい事態に陥らないよう、少しでもいろいろと自ら防衛策を考えておく必要があるのかもしれない。

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プロフィール
Name: Jyn@Hybrid
Sex: おねにーさん→
    →オバジサン?→
    →オバジィサン?
Age: ミドルエイジな40代からの
    シニアエイジに片足突っ込んだ50代
About:
TransgenderとかFtMって言葉にほのかな違和感がある。「男になりたい!」とか「男に戻りたい!」っていうよりは、ただ自分らしく自然に生きたいだけ。Sexual-MinorityとかGIDって言葉にはなんとかしっくりくる。確かにマイノリティなんだろうし、社会上ノーマルな価値観から見たらGenderのIdentityに「違和感を感じる」っていうある種の障害があるんだろうから(笑)。
男とか女とかじゃなくて、「見ての通りの自分です」でいいじゃん。どっちかになるためにどっちかを完全否定(排除?)するんじゃなくて、ハイブリッドでいいじゃん。生まれ持った性別は、度合いは違えど死ぬまで背負わなきゃならないんだから、妥協だって大切な選択肢じゃない?妥協点が人それぞれ違うだけで。
現在遂に50代到達( ;∀;)。40歳から第二の人生がスタート。40でジェンダークリニックに通院、41でホルモン治療開始のLate Starter。悩んできた過去は僕の財産。残りの人生は好きに生きたい。
カテゴライズが嫌い。固定観念や価値観の押しつけが嫌い。趣味は身体動かすことと引きこもること。
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