忍者ブログ

WILD HYBRID

40歳から第2章の人生をスタートしたGID(FtM)の航海日誌 

2024/09/22  [PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • :2024/09/22/07:54

2010/08/18  マンモグラフィー検査

2008年度に受けてから早2年経ったようで、またもお声がかかりました、マンモの検査。

僕の場合、「どうせGIDなんだし、そんなんならとっととオペしちまえよ」ってぐらい、女性器関係には多少の問題を抱えている。
若い頃からずっとホルモンバランスが悪く(つまりは卵巣と子宮の不具合で)、不正出血。
おまけに胸は乳腺症。

まぁ乳腺症と言っても、30代後半で初めてエコー検査で言われるまで全く無自覚。
胸が張る、痛いなどの症状もないから、さほど問題はないんだけども、コイツがあると多少は乳癌のリスクが上がるので、定期的に検査は受けてくださいね、とは言われている。
乳腺がしこりのように触ることもあるので、いちいちビビるか、でなきゃしこりに気づきにくいという難点もある。

数か月前も、胸にしこりがあるような気がして、注射してもらっている病院でエコー検査を受けた。
結果、なんでもなかったからよかったが、気が休まらない。

そんな事情もあって、健康保険の乳がん検診(触診とマンモグラフィー)は必ず行くようにしている。
年に一度でも、触診とマンモとエコーやってれば、とりあえずマシだろう。

前回はまだホル注前だったので、病院は普通に行った。
更衣室などで多少他の女性の視線(パス度が微妙だったのでチラチラ見られる)は気になったが、それでもなんとか受けられた。
だがしかし、最近はパス度も随分上がってきたし、部分的に毛深くもなったので、少々不安だ。
なので、予約する際、病院にカミングアウトして、「他の女性受診者を驚かせたくないし、極力人の少ない日に入れてもらえないだろうか」と相談してみた。

結論から言うと、病院の対応は想像以上に有り難かった。
検診担当の看護師に電話を代わったあと、その看護師がとても親身になって日取りを決めてくれたのだ。
その日は男の定期健診受診者のいない日だからと、男性用更衣室を使わせてくれることにもなった。
「他にも何かお困りのことがあったらなんでも言ってください」とまで言って頂き、なんだかかえって気を遣われ過ぎて、迷惑をかけてしまってるような申し訳ない気分になったぐらいだ(汗)。

そして当日の今日。
どこまでその件が伝達事項になっていたのかは分からないが、受付でこの成りで「マンモを受けに来ました」と言っても、首を傾げられることはなかった。
検査のフロアに行くと、電話で話した看護師がすぐに気づいてくれて、僕は男性更衣室に案内された。
もちろん更衣室には誰もおらず、僕はささっと着替え、まずは触診で診察室に。
問診表にGIDであることとホルモン投与のことを書いたためか、医師もごく普通に診察してくれたし、その後のマンモ撮影技師も同様だった。
しかも、僕以外、受診者が誰もいなかったのには驚いた(さすがに意図的にそうしてくれたわけではないと思うが助かった)。

撮影後、技師の女性に乳腺症のエコーやマンモについて質問したら、とにかく一生懸命詳しく説明してくれたのも有り難かった。
30分ぐらいだろうか、随分時間をかけていろいろと話してくれた。
ちなみにかなり可愛かった(爆)。

彼女によると、僕の胸(乳房)は、乳腺症のせいなのか何なのか、とにかくやたらと弾力があるらしい。
既定の圧力で潰してもなかなか潰れず、戻る(はね返ってくる)力がかなりあるんだそうだ。
そのため、もししこりができたとしても分かりにくく、気づいた時には相当進行してる・・・なんてこともあるかもしれないので、定期的な検査は受けておいた方がいい、というのが彼女の意見だった。

ビビる以前に、「潰れにくい」という表現でまず凹んだが、事実なんだからしょうがない
(しかしそれを言う前に「こんなこと言ってごめんなさいね」と
 ひと言付け加えてくれたその心遣いは嬉しかった)。
まぁ多分そのせいもあって、多くの女性が「かなり痛い」と言うマンモが、僕は全然痛くないのだろう。
それにしても・・・乳腺症ってこと考えると、ホントにマジで胸オペしたくなるよなぁ・・・。
俺にとって胸オペってメリットの方が明らかに多いじゃん。

再び男性更衣室で着替え、検査料を払って、無事、乳がん検診は終了した。
今までは検査そのものよりも周囲の環境が苦痛だったので、今回はそれが全くなく済み、病院側の寛大な配慮に心から感謝している。
かえって申し訳ない気持ちにもなったので、帰り際、手配してくれた看護師には重ね重ねお礼を言った。

気を遣われ過ぎるのも少々落ち着かないが、とにかくカミングアウトしてみるものである。
ワキ毛も剃らずに済んだ(どうでもいいようなことだが結構剃る時に情けない気分を味わう)。
結果は後日郵送で送られてくる。

拍手

PR

2010/08/17  ホルモン注射21回目

エナルモンデポー250mgを左ケツに注射。

3度目の250mg。
2週間半のショートスパンで2打目。

これで曜日的には以前の週前半に戻せたから、次回からは3週スパンでしばらく打っていこうと思う。
婦人科の医師的には、2週間半でも、そんなに著しく(有害なほど)量が多いってわけでもないとは言っていたが、やはり元々が125mgを2週間スパンでずっと打ってきたこともあるし、年齢的にも極力身体に負担はかけたくないし、量は減らさないまでもこの辺でせめて3週間スパンにしとこう。

出血は、前回の注射後2週間ほどおさまっていた(微量はあった)。
しかし数日前、再び始まり、一度は少し増えもしたので、さすがに凹んだ。
まぁべっとりと出血したわけじゃないんだが、本来出ないはずの血が出ると、大した量じゃなくてもパニクる。

不安になってその日の夜、思わず婦人科医師にメールで相談した。
彼女はとても親切な先生で、翌日には返信をくれた。
細かな内容は省くが、これ以上ホルモンを増やすよりは、子宮を摘出した方が僕にとって身体や精神的な負担も少なく、そういった選択肢も無いわけではない、というような回答と言うか提案だった。

将来的に戸籍の変更まで考えてる人にとっては、願ったり叶ったりの朗報だと思う。
ただ、僕の場合、僕の周囲の様々な現状も考えると、今現時点でSRS及び戸籍変更までを具体的に考えていたわけではないので、手術ということそのものに、正直、動揺した。
逆に考えれば、そこまでしなければこの出血と縁が切れないのかと思ったら絶望もした。

ホルモンを投与しているのは、何も生理を止めるためだけではない。
だが、そこの部分のウェイトもかなり大きい。
いったい僕は何のために、命を削って、副作用を抱えながら、ホルモンを打っているのだろう。
そんなふうにも考えてしまった。

もちろん、使うことのない子宮を取り去ってしまいたい気持ちはある。
なくなってしまえば、僕を数十年悩ませ続けた不正出血とも縁が切れる。
子宮ガンのリスクもなくなる。
一緒に卵巣ごと摘出してもらえば、ホルモン投与量もぐんと減らせる。
胸オペだって、本当はしたい。
そこまで進んでしまえば、戸籍だって変えられるようになる。

だがしかし、メリットばかりではない。
どんな手術にもリスクは付き物だし、卵巣まで取れば更年期障害の諸症状も増す。
場合によっては(摘出及び胸オペいずれも)手術で後遺症などが残る場合もありうる。

もし僕がGIDでなければ、医師は摘出という提案はしなかっただろうと思う。
普通の女性であれば、手術のリスクを考えた場合、リスクとデメリットの方が圧倒的に勝るはずだ。
要は、(不正出血という)不具合はあるものの、本来摘出するほどのこともない健康な臓器を取る、ということなのだから。

以前、いろんな人のブログを読み歩いていた時、子宮ガンだったか筋腫だったかで子宮を取らざるを得なかった女性のブログを読んだことがあった。
彼女はごく普通の、確か結婚している女性だったと思う。
どんなに子供を望んでも、もうけして作ることができない。
そんな彼女のブログには「私に子宮をください!」という痛々しい悲しみが綴られていた。
GIDとして「子宮を摘出する」という言葉はよく見かけるようになり、自分だって思いがよぎることはあるが、そのたびにあの女性の悲鳴のような文章を思い出してしまう。
かと言って、僕が使いもしない子宮を残してて何ができるわけでもないのだが、思い出すたび躊躇われる。
GIDのクセに、と言われるかもしれないが、GIDである前に、僕がそういう性格、そういう人間なのだから仕方がない。

そういうところで迷いもあり、僕は現時点では具体的に手術を考えていなかったのだ。
そんな僕が手術という提案を聞いてビビった反面、諦めていたものがふと目の前にチラついたような、手を伸ばしてしまいたいような、そんな衝動にも駆られた。
簡単に言えば、複雑な気分だった。

ただ、いずれにしろ、そんなもの衝動や勢いで決めるものではない。
とにかくまずは、手術以外の方法で出血を止める努力をして、それでもダメならその時考えたいと、今日は話してきた。

対策として、とにかくこれ以上はホルモン量を増やしたくない(増やさない方がいい)ので、ホルモンバランスを乱すと思われること全てに改善を試みようと思った。
基本的に、まず、僕はかなり就寝時間や食生活が乱れているので、それを正す。
また、最近四方八方で一気に様々なストレスを溜め込んでいたので、それを取り除く。
ストレスそのものをなくせなくても、ストレスを溜めにくいものの考え方ができるよう努力してみる。
更に、それでも出血があった場合は、以前、医師から対処法として処方してもらった止血剤を飲む(抵抗があって控えていた)。

もうひとつ、可能性として考えたのは・・・こんなとこで書くのもナンなんだけど(汗)、まぁもし同じようなことで悩んでる人がいるなら参考になるかもしれないのであえて赤裸々に書くが・・・自慰行為を控える。

べつにサルのようにしていたわけじゃないが、やはりホルモンを投与すると性欲が増すため、時々はそれを自慰行為で処理していた。
でもって、出血はそのあと(その翌日とか)にあることも多かった。

ネットで調べた結果、女性の身体はイク時に子宮が収縮するらしく、女性ホルモンも活発になるらしい。
男性ホルモンによって性欲が増していても、イク時は女性内性器が反応するわけで・・・女性ホルモンが活発になれば、投与している男性ホルモンで抑えきれなくなり、バランスが崩れ、結果、出血という症状が出るという予想もあながち無関係には思えない気がした。
医師も、断定はしなかったが、確かにオーガズムは関係あるかもしれないという意見だった。
じゃあいつまでガマンすればいいんだよ!出血が嫌なら一生かよ!などとムカつきもするが、とにかく、まずはしばらく控えて様子を見てみることが、原因の究明には一番な気がする。
男性ホルモンがある程度しっかり女性ホルモンの活動を抑え込んでくれた後であれば、問題ないかもしれないし。

まぁとにかく、出血が慢性的にあると、病気の発見も遅れる恐れがある。
(僕の場合さほど抵抗ないので)定期的に内診やガン検査をしてもらい、気をつけていたい。

今日は、ホルモン投与量を2アンプルに増やして1か月ほど経ったので、再び血液検査をしてもらった。
テストステロンとエストラジオルの血中濃度、その他、念のため肝機能や、多血症の悪化がないかなど。
ついでに尿検査もしてもらってみた。
結果は次回。

本日の医療費は、注射代(自費)3200円+検査料(保険適用)2900円で、6100円也。

拍手

2010/07/30  ホルモン注射20回目

エナルモンデポー250mgを右ケツに注射。

2度目の250mg。
本来であればこの量だと3週間スパンがベターなのだが、ちょうど3週目は医師が不在になってしまう事情があったため、2週間半にした。
また、前回の注射後、翌日から出血は止まったものの、1週間ほどで再び微量の出血が何日か続いたこともあり、医師と話し合いの末、少しの期間だけ多めに打っといた方がいいだろうという判断をした。
不安はあったが、出血が止まらない以上は仕方がない。
この先ずっと長期で続けなければいいだろう、と思うことにする。

さて、前回の検査結果も今日見せてもらったが、案の定という感じの結果が出ていた。

エストラジオル 51
Fテストステロン 9.9

エストラジオル(女性ホルモン)は、12月が50、4月が45だから、やはりまた上がってきてしまっていて、医師曰く「もう少し抑えたいところ」。
Fテストステロン(男性ホルモン)は、12月が11.1、4月が11.7だから、こちらもこちらで下がってしまってきている。
ジェンダー外来の医師は4月時点での数値に「これぐらいでいいと思います」と言っていたが、10を切って出血があるようでは増やさざるを得ない。

その他、血液検査の結果は、かろうじて肝機能をはじめとした数値に著しい問題(異常値)はなかった。
しかし、今は問題なくとも、全ての数値がごく若干でも着実に上がってきてたから、気をつけなければ。
コレステロール値も以前に比べれば上がってきてて異常値ギリだったし、食生活を中心に改善しないと。
血もだいぶ濃くなってるみたいだし(ヘマトクリットが51とか血色素16.2とか)。
そのうち、検査結果の数値をエクセルかなんかでグラフ管理しようかな。

次回辺り、250mgを打ち始めて1ヶ月経つから、また血液検査してみようと思う。
血中濃度が上がりすぎるのもヤバイので、その結果次第ではスパンを見直したい。

ちなみに、次回も2週間半後。
ちょっとムリのある短いスパンだが、火・水曜日辺りで打つパターンに戻したいから、あと一度だけはこれで行く。
以降は、3週250mgを続けるか、2週125mgに戻すか、出血の様子を見ながら考える。

本日の医療費は、倍量になった注射代と、医師の診察料とで、2370円也。
・・・あれ? また料金が違うような気が・・・(汗)。

拍手

2010/07/20  ホルモン治療9ヶ月目

さすがに倍量打っただけあって、しばらくおさまってた副作用が出た。
動悸、そして頭の鬱血感。
もともとが多血症のケのある僕なので、特に水分が不足がちなこの夏の時期は、水分摂取に気をつけないと怖い。
とりわけホルモンを始めてからというもの、汗をよくかくようになったから余計に怖い。
新陳代謝がよくなったのはいいんだが、脱水も起こしやすくなり、熱中症や血栓にも気をつけなきゃらない。

まだ増量の影響がそれほど出てるとは思えないし、倍量にしたからなのか、徐々に来ていた変化なのかは分からないが、声は以前より安定して低くなった気がする。
低い高いと言うよりも、声(音)のレンジが変わった感じだ。
どんなに低い声の女性でも、どんなに高い声の男性でも、そうそう異性の声に聞こえないのは、根本的に声の高さではなくレンジが決定的に違うからなんだと思う。
逆に言えば、そこが変われば、あまり高低は関係なく、その性別の声に聞こえる。
ホルモンが効いてくると声帯が形を変え、どうやらそのレンジそのものが変わってくるみたいだ。

体毛は、スネだけじゃなく、腿の毛も徐々に濃くなってきた。
知らぬ間に足首の裏にも毛が生えてきている。
ヒゲも少しずつ濃くなってきているようだし、顎ヒゲは相変わらず伸びるのがやたら早い。

そして何よりも嬉しいのは、あれほど渇望していたモミアゲが、ようやく徐々に濃くなり始めたことだ、
耳の横から、下は顎のエラの辺りまで、以前はなかった産毛がもそっと濃くなってきている。
短く切ればツンツンと針のように広がっていたモミアゲの上の髪の毛も、直毛がクセ毛に変化して、あまり立たなくなり、モミアゲっぽく見えるようになってきた。
それに伴い、髪全体も直毛から緩いクセ毛に変わり、今はミディアムぐらいに伸ばしている全体にウェーブがかかっている。
面白かったのは、クセがつく際、最初は右、徐々に左も・・・という感じで、ニキビの増殖と同じく片側から広がっていったことだ、

肌質というか、肌の感じもだいぶ変わった。
手の甲などは、毛穴がプツプツと目立つようになった。
今月の上旬に久しぶりに会った友人と飲んだ際、手を見せたら驚いてたな。
(形じゃなく肌質という意味で)「これは男の手だわ」と言われた。

周囲の友人達曰く、パッと見で身体(とりわけ肩など上半身)もひと回りデカくなった感じがするんだそうだ。
確かに、以前ジャストサイズだったシャツが、今は肩幅などがきつく感じる。
かと言って、そんなに筋トレをしているのかと言えばしていないから、体質なのか、ホルモン注射による自然現象なのか、それともデブっただけなのか・・・(汗)。

僕は昔から四肢に関しては筋肉質で締まっている。
それが、より筋肉質になって皮下脂肪が減った感じはする。
そして、僕は四肢に比較すると、どうしても胴回りに脂肪がついている。
しかし、最近はその脂肪の位置が変わった気がするのだ。
以前はヘソから下の下腹や尻に多くついていた脂肪が、(けしてそこが締まったというわけではないのだが)もうちょい上、まさにメタボ測定ラインに移動したっぽい。
要するに、男性的な脂肪のつき方だ。

脂肪はともかく、筋肉がつくのはいいのだが、気をつけなきゃならないのは関節だ。
いくら筋肉がついても、骨格と関節の細さは女性のままだ。
筋力がついた分、その負担は関節に行くので、馬鹿力を出すと関節を傷めかける。
体重も、量ってはいないが、確実に増えている。
重さの増えた負担は膝を直撃するので、筋肉は仕方ないとしても、せめて脂肪を減らしてやらないといけない。

ちなみに、身体はだいぶ硬くなってしまった気がする。
日々のストレッチを心がけないとヤバイな・・・。
ジッとしていると筋肉が固まることも多々ある(ので、やたらと伸びが出る)。
今までだったら考えられないようなところの筋肉が攣りかけたりもした(背中とかわき腹とか)。

パス度も意識しないうちにだいぶ上がったようだ。
コンビニで女性のボタンを押されることはほとんどなくなった。
この異常なほど暑い夏、ちょっと近所のコンビニに買い物に出るのにナベシャツを着る気になれず、胸を潰さずに重ね着だけで出ることもあったのだが、それでも男女共の店員に女性のボタンを押されることはなかった。

だからと言って、フルタイム男として生活出来るかと言われたら微妙なラインではあるが、逆に言えば、フルタイム女性として生活しようと思っても厳しい状況にはなってきたわけだ。
予想していたことだが、こうなったらなったで生きにくい。

かつて、治療を始める前は、見てくれの面での生きにくさは(女性としてのパス度があったので)今ほどではなかった。
ただ、心の面では、苦しくなるほど生きにくかった。
そしてジェンダー外来に行き、治療を進めた結果、今度は心の面で生きやすくなった代わりに、見てくれの面で多少生きにくくもなった。
どのみち生きにくいなら、どちらの方なら耐えられるか、である。

僕の場合、今の生きにくさの方が、以前の生きにくさよりずっと耐えられる。
まるっきり生きやすくなることはないとしても、ずっと気持ちを楽にして生きられている。
むしろこの生きにくさを楽しめる瞬間さえある。

何もかも生きやすくなることなんて、ジェンダーに限らず誰であっても、ないんだと思う。
だったら、どの生きにくさが一番自分にとって耐えられ、時に楽しめるか、なんじゃないだろうか。
ホルモン治療も胸オペもSRSも、けっして性別を完璧に入れ替えられる魔法ではないんだから。

拍手

2010/07/13  ホルモン注射19回目

エナルモンデポー250mgを左ケツに注射。

前回から2週間。
実はあれからも極々ではあるが微量な出血が何日も続いてしまった。
病理検査の結果も、特に異常なし。
そうなるとやはりホルモンバランスの問題であろうということになって、医師と相談した結果、ホルモンを増量することになった。

身体の負担を考えると、倍量を打つよりも、スパンを短くして125mgで打ちたいところだ。
が、なんせ1回病院に来るだけで片道約2時間という時間と、交通費往復3000円という出費になる。
2週に1回を10日に1回とかにすると、スケジュール的にも金銭的にも苦しい。
そのため、やむを得ず増量に踏み切った。

医師の意見的には、さほど心配する必要もなさそうな感じだったが(おそらく3週250mgという人に慣れているんだと思う)、僕的には年齢のこともあって少々不安はぬぐえなかった。

ホルモンは打ってもすぐには血中濃度は上がらない。
何日もかけてジワジワと効いてくる。
つまり、今日注射を打ったからと言ってすぐ血中濃度が変化するわけではないから、出血のある今現在のホルモン数値を知るために、せっかくだから血液検査をしてもらうことにした。

僕としては、出来ればこの先ずっと250mgを打つということは避けたい。
それが普通の人もたくさんいるが、別に、だからと言って僕もそうしなければならないことはないわけだし、いくらリスクがあるとは言っても、みすみす身体を壊しては意味が無いと思うからだ。
何もしなくたって、40も超えれば肝臓をはじめとする臓器も若いころのように打たれ強くはなくなっている(無論個人差はあると思うが)。
あとは如何に長く持たせるように使うか。
そのためには、出来るだけ臓器に負担を強いたくない。

微量の出血が月に1〜2日程度ならまだ我慢出来たのだが、ダラダラといつまでも続くのはさすがに折り合いがつけられない。
とにかく一度それをホルモンの増量で抑えて、落ち着いたらまた量を減らして様子を見たい。
そのためにも、出血のある状態でのホルモン数値を出しておいて、次は増量した状態での数値も出して、血中濃度の状態を把握しておくことが必要に思えた。

それにしても・・・。
250mgという量を打つのはこれで2度目なのだが、やはりこれだけ打つと、打ったところが後々痛む。
よくよく揉まないと数日は痛い(泣)。
おまけに打った部位が少々熱を持つ。
熱を持ってるんだから冷やした方がいいだろうと帰ってから冷やしたのだが、あとから看護士の友人に聞いたところ、デポー剤注射後の場合は暖めた方が(早く薬剤が吸収されて行くので)いいとのことだった。
試しに湯たぽんで暖めてみたら、確かにたいぶ楽になった気がする。

本日の医療費は、倍量になった注射代3200円と、血液検査料3090円で、合計6290円也。

拍手