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WILD HYBRID

40歳から第2章の人生をスタートしたGID(FtM)の航海日誌 

2024/09/21  [PR]

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  • :2024/09/21/09:28

2012/10/31  性同一性障害の寿命

ネットサーフィンしてたら面白いスレッドにたどり着いた。
『みんなの悩み、みんなで解決 お悩み掲示板』というサイトだ。
初めてこのサイトを見たのだが、性同一性障害のスレに、こんなやり取りがあった。

まずは精神科にかたっぱしから電話してカウセリングしてくれる病院探してみたら?
ホル注を考えるのはその後のがいいよ!ホル注した人で45歳以上生きられた人はいないらしい。
まずは行動!!悩んでても男にはなれないし、胸もなくならないよ!頑張れ!
あの〜45才以上生きた人がいないってのは無いと思いますけど
45歳以上生きられないのではなくただ平均寿命が45歳と言われているだけです。

マジで!? 初耳だよ、それ!!
じゃあ僕、もうすぐ死ぬんだ?? ←44歳
つか、こりゃあ困ったぞ・・・一刻も早く身辺整理しなくては・・・。

確かにホル打つことで身体的にも精神的にもリスクはあるし、生活次第で寿命も縮むとは思うけどさ、45歳ってラインはどっからきたのよ(笑)。
僕、50歳オーバーのGIDの方も知ってるんだけど。

まぁへっちゃらへっちゃら!と思ってしまうよりは、これくらいの懸念を持ってホル注を考えた方がいいんだろうとは思う。
ホル注の臨床例って(特に長い年月って意味で)まだまだ多くないし、ある意味僕らがモルモット。
肉体的女性が男性ホルモンを投与すれば、多血症、高脂血症になるリスク、更にそれに伴う動脈硬化やらその他の病気になるリスクが確実に上がる。
このスレの書き込みは極端にしても、打ってない人と同じだけ生られる保証なんてどこにもない。

それにしても、なんの根拠もない情報が普通に氾濫してるっていうのは怖いなぁ。
さも事実のような書かれ方で。
だけど、何が正しくて何がガセかなんて、最初の段階で判断なんかできないのが普通だよね。
もし僕がカウンセリング前にこれ読んだら、真に受けてるかもしれないと思うし。

できることなら、悩んでる人は(行ける範囲にあるなら)ジェンダー専門外来へ行ってほしいなぁ。

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2012/10/27  FtMパス度1 【ヘアスタイル】

パス度についての考察はちょこちょこ織り交ぜて書いてきたけど、こちらも新たに「パス度」というカテゴリを設けて、新カテゴリの「ホルモン注射による変化」と並行して書いていきたいと思う。

なにせ女人生長かったし(笑)、悩んだ未治療期間も長かったし、男女のルックスの差を見比べてきた期間も長く、おまけに男友達もいたりして間近で違いを痛感してきたし・・・。
しかも、男性らしいわけじゃないくせに女性らしくもないところも多々持ち合わせており、女性として生きてる時は女性らしく見せるにもいろいろ苦労した。
今でこそどうにもならない部分は極力気にしないで過ごせてるけど(案外意識しすぎない方がいいということも分かったし)、毎日24時間(顔とか体型の良し悪しとは別に)見てくれのことを悩んでた頃は、どうやったら男性っぽく見られるのか、どうやったら女性らしい部分を隠せるのか、またはその逆を常に考えてた。

そんな僕の経験を元に、このカテゴリではパス度について気づいた点を書いていこうと思ってます。

ただ、あくまでも『僕のケース』という前提での個人的見解で、人によっての向き不向き、好き嫌い、目指すスタイルによっては全く役に立たない意見かもしれないということはどうかご理解下さい?。

僕も未だ悟りの境地にはたどり着けないんだけど、できることならパス度なんて気にしないで自分らしく生きるのが一番いい。
気にしてない人は、どうかそのまま気にしないでいてほしいと思う。
しかし、なかなかそうは思えず、気にしてしまう僕のような方々もいると思うので・・・。
僕の記事が少しでも、ホルの有無に関わらず、パス度で悩んでるGIDの方の参考になれば幸いです。

まず第1回目はヘアスタイルについて。

僕個人は、髪型は長すぎず短すぎないというスタイルをキープしている。
たまに切りそびれてそこそこのロンゲになったりしたことはあったけど、逆に短髪(女性でいうベリーショート)にはまずしない。

けど・・・本音でいえば短髪はあこがれだ。
できることなら襟足2〜3センチ、サイドは耳にかからないくらいの短髪メンズヘアにしたい。
でもしないし、できない。
なぜか?

できるだけアゴのラインや首のラインを隠したいからである。

パス度というと、ヒゲとか、胸とか、肩幅を始めとする体の筋肉をまず気にする人も多い(し、実際そこも重要ではある)が、意外と地味に手ごわいのがアゴや首のラインや太さだ。
僕の場合、ホルを打ってもアゴや首のラインまではカバーしきれなかった。
基本的に骨格によるものは、ホルでもどうにもならない(特に年を取っていると)。

僕のアゴは女性っぽいソフトなラインで、男性のような角ばった立派なアゴの骨格は持ってない(勿論男性にも個人差はあるけども)。
まぁそれだけならいいとして、首(とりわけうなじ)のラインも、どうしても曲線で女性なのだ。
首の太さに関しては正面から見る限りそんなに細くはないが、真横から見ると男性のようなゴツさがない。

首とかうなじって、すごく地味なポイントだから着目してる人もどれくらいいるのかなぁ?って思うんだけど、気づいてる人には頷いてもらえると思う。
男性の首は基本的に太く、痩せてて細い人も大方ゴツいのに対して、大部分の女性の首は基本的に細く、痩せていても柔らかい曲線ラインが残ることが特徴だ。
性別関係なく個人差はあるだろうし、ある程度(特に太さなんかは)は筋トレで何とかなるのかもしれないから、単に僕の鍛え方が足りないという話もあるけど(笑)。

逆をいうなら、MtFさんの場合でも、(首やアゴが気になる人は)目立たなくすることでパス度が上がると思われます。
首を露出する長さまで髪を切らないとか、えらやアゴがしっかりしてる人は、ボブや、サイドが内側にカールするようなブローをして髪で隠れるようにするとか。

さて、解像度の悪い写真で恐縮ですが、僕のを例として掲載します。

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つづきはこちら >>>>>

2012/10/26  ホル注変化 肉体編1【頭髪】

頭のてっぺんからつま先まで、まずは肉体的な変化を連載していきます(笑)。
その初回は、まさにてっぺんからということで、頭髪について。

髪の変化は、比較的早く現れた。
ホル注を始めてから数ヶ月で髪質が変わったと記憶している。
僕の場合、ホル前からずっと同じ美容師さんに切ってもらっていて、ホル注をきっかけにカミングアウトしたので、自分で気づかない変化も美容師さんから聞くことができた。
ホル打ち始めて数ヶ月〜1年くらいの間は、行くたびに「髪質変わりましたね〜」と言われた。

ホル前、僕は「ド」がつくくらいの超ストレートヘア。
パーマもかなりかかりにくいし、かけても1ヶ月くらいで落ちてしまうという、筋金入りの直毛だった。
髪質は剛毛でも猫っ毛でもなく、ごく普通。
ただし、モミアゲ皆無な上にサイドや襟足は根元から立ち上がるクセがあったため、短髪にすると髪がツンツンに立ってしまい、切ってもせいぜいミディアムヘアくらい。

ホル後、髪が硬くなった(他にも髪質自体が変わった)と美容師さんに言われた。
確かに触った感じが、艶やかな手触りからゴワゴワした感触に変わった。
しかし、それより何より変化があったのは、あれだけ直毛だった髪がクセ毛になったことだ。
無論一気にではないが、3年という一区切りで振り返ると、別人と思うくらい髪質は変わった。

ホル前の写真を探したが・・・直前のものは見つからなかった。
髪質が分かりそうなものは10年近く前の写真で・・・これじゃホル注の変化だか老化だか分からないので参考になるかどうか分からないのだが(T_T)、ないよりマシということで今年撮った写真と比較で載せておく。

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つづきはこちら >>

2012/10/25  3年間の変化について(前書き)

時系列でのタイムリーな変化は、数年前から「ホルモン治療記録」カテゴリで書いてきた。
しかし、もうホル注毎の顕著な変化が出る時期はとうに終わっていて、書くことがない。
そのため、新たに「ホルモン注射による変化」というカテゴリを設けて、部位による3年間の変化をBefore & Afterとしてまとめていきたいと思う。
過去の記事と多少カブる部分もあるかもしれないけど、どうかご容赦下さいm(__)m。
ホル注を検討している人、これからホル注を打つ予定の人、打ち始めて間もない人、既に打ち始めてある程度経過した人の比較として、参考にしてもらえれば幸いです。

ただし、変化には個人差がある。
しかも、その差は本当に人それぞれ。
このことは大前提なので、絶対に忘れないで下さい。
これ以上、これ以下、いずれの可能性もあるということをしっかり認識した上で、一生の問題なのでどうかよくよく検討してからスタートして下さい。
とりわけ僕の場合は41歳という遅い年齢から始めているイレギュラーケースなので、あくまでも参考程度に考えて頂ければと思います。

僕の場合、これからのホル注は男性化した体を維持するためのものという考え方もある。
実際、男性化という点では、今以上に著しい変化は望めないだろう。
でも、じゃあ何も変わらないかと言えば、そうではない。

初期のスピードで変化しなくなっただけで、僕もまだ少しずつ変化はしているし、そもそも生き物はというものは死ぬまで変化し続ける。
男性も女性も、その性に応じて加齢と共に変化していく。

ある一定の年齢超えた先は老化という見方もあるけど、老化だって立派な変化であり、男女共にその変化は異なる。
例えば、男性なら年齢と共に(女性よりも高確率で)薄毛になったり、皮脂の分泌が多くなったり、ヒゲやら体毛が濃くなったり、内臓脂肪がつきやすくなったり・・・。
女性なら、皮脂の分泌が減って乾燥しやすくなったり、皮下脂肪がつきやすくなったり、女性ホルモンの著しい減少で更年期障害を起こしやすくなる。
新陳代謝が落ちて脂肪がつきやすくなるのは男女共に同じだけど、つく脂肪の部位が異なるということです。

その辺を加味した上で、変化というものを捉えてもらえたらなぁと思います。

若い人にとってはまだまだピンとこない「加齢」も、年をとればやがていずれは通る同じ道です。
そこまで想像した上で、スタートしてほしいなぁと個人的には思います。
けして年寄りの説教とかって意味じゃなく(^_^;)、せっかく治療をしたのに自ら命を断つ・・・という悲しい結末を聞くことも少なくはないので。

治療は、何よりも「生きやすくなるため」にするものなので、その逆にならないよう、じっくり悩んで、時には誰か(僕でもいいし)に相談して、決めてほしいと願っています。

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2012/10/23  ホルモン治療3年目

正式には20日だったが、ホル注を始めて3年目になった。
本日、68打目の注射を125mg(1A)打ってもらってきた。

始める前には随分悩んだのに、始めてしまうとあっという間だったような気がする。
・・・とはいっても、今の分量とペースになるまでは、不正出血があったり、副作用と思われる不快感があったり、多血症になりかけるなどしてそれなりの試行錯誤はあったけど(笑)。

先日も書いたけど、恐る恐る始めたホル注ももうさほど特別なことでなく、今は僕の日常で、例えば当り前に週1でスーパーへ買い出しに行くように、当り前に隔週で病院に行っている。
あまりに日常すぎて、また、多少の不快な副作用にも慣れてしまって、自分が怖いくらいだ。

今は環境的にも体調的にも普通に注射が打てるからいいが、ある日突然何かしらの事情で打てなくなったら・・・。
怖い、というよりも、どう感じるか、まだ想像もつかない。
依存はしていないつもりだけど、アセりまくるのか、それとも案外平然としてるのか。
始めた頃は、「いつか(自主的に)やめる日が来るかもしれない」とか思ってたのに(笑)。

非常事態に打てなくなる可能性は高く、また、非常事態はそんなに遠い未来のことのようにも思えない。
仮にそんな目に遭わずに済んでも、体を壊せば続けることは難しくなる。
年齢も年齢だし、遅かれ早かれいずれはそんな日が来るだろう。
打てなくなった時、単に男性化が止まる、もしくは退行するだけならまだいいけど、反動でホルモンバランスが崩れまくる可能性もないとは言えない。
閉経前なら不正出血や生理不順、鬱状態、閉経後なら更に極度な更年期障害の症状とか。

まぁ考えたってなるようにしかならないけどさ(笑)。

そんな不安は、この先もずっと付きまとうだろう。
勿論それはそれで仕方ないし、初めから覚悟の上でスタートしている。
今さら後戻りはできないし、したいとも思わない。
メリットにはデメリットというリスクが必ずあるということだ。

・・・なんて書くと、なんだか深刻な雰囲気になっちゃうんだけど、実際はそんなこともなく、こうしてホル注を続けて、(スタート年齢考慮した上で僕が思っていたよりは)多少なりとも効果が出てることは嬉しいのですよ(笑)。
治療前に比べたらパス度も上がったし、コンプレックスも薄れたし、服選びも楽しいし、何より、外に出ることが憂鬱じゃなくなったし。

そりゃ今でも悩んだり落ち込んだりする場面や瞬間はあるけどね。
例えば、どうしても戸籍上の性別を明かさなきゃならない、戸籍上の性別で通さなきゃならない場面に出くわした時とか。
例えば、男性が苦手というビアンさんと話してて「Jynさんはそんなに男っぽくないから大丈夫?」なんてカウンター食らった時とか(気を遣ってくれてるのかもしれないけど凹む?・・・そしてまだそんなことでいちいち凹んでる自分自身に更に凹む?)。

それでも、3年前に比べて随分気楽に生きられてる今。
もう女ではなく、だけど男ってわけでもない、『どっちでもない自分』を半ば楽しむようにしてる。
「おれは男だ!」って肩肘張る生き方を否定するわけじゃないけど(そんなふうに思う瞬間もないわけじゃないけど)、普段はもうちょっとリラックスして、もうちょっとフラットに生きてもいいと思う。

何として生きるかとか、何で在りたいか、何で在るか、とかじゃなく、ナチュラルな自分でいたい。
他人がそれを受け入れようと拒否ろうと。

それならホルも打たなければ?って思われることもあるのかもしれない。
何も治療しないナチュラルなあなたでいれば?って。
確かにそういう見方もあるだろうな(そう言われたことがあるので)。
その辺はとりわけGIDでない人には理解できない心理なのかもしれない。

自分勝手かもしれないけど、悩んだ結果、ホルは最低限、自分の中でバランスをとるために必要な治療だった。
ただ、自分のためと僕が思ってても、社会のジェンダー概念に合わせたんでは?と思う人もいるかもしれないけどね。
見方は人それぞれによるから、押し付け合わないことがベターだ。

ホルを打って、生きやすくなったこともあるけど、生きにくくなったこともある。
オペしてない、戸籍変えてない、だとなおさらだ。
それでも、僕にとっては必要なプロセスだった。
ホル治療を選んだ自分も、そこから先を(今のところ)選択しない自分も、ナチュラルな僕なのだ。

この世の全ての人に受け入れられることなんて不可能だし、それはジェンダーに限った話じゃない。
拒否る人は、こっちが相手にどう合わせても、結局は拒否るだろう。
受け入れてくれる人は、何もしなくても受け入れてくれるだろう。

まぁ、社会という視点で見るとまだまだ厳しいのかもしれないけど、社会だって結局はひとりひとりの人間から成ってる。
社会に受け入れられたって、人に拒否られる人はたくさんいる。
社会に拒否られても、人が受け入れてくれることもたくさんある。
どっちがいいかって言われたら、後者の方がいいなぁ。
その方が、人の気持ちのあったかさ、たくさん知ることができるから。

なんだか支離滅裂ですが・・・そんなことを思った、ホル注3年目の秋でした(笑)。

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